
マスターの小さな娘、咲が翼にあげたのも原因です。しかし、何も知らない幼子を責めるものはいません。それが余計に夏美の悲しい定めを際立たせます。難と言っても夏美は、翼だけを監視しないで、お喋りに夢中になったのもいけないのです。その上、自分が誠意のある行為をしたことに、自分で勝手に酔いしれて、そして、そこに潜む大きなリスクに気がつかなかったのです。
そこへ柾樹(内田朝陽)から電話が、朝になってやっと、夏美から夕べ何度も携帯に連絡が入っていたのに気がついたのだという。昨晩、柾樹はお洒落なホテルのラウンジで、素敵な女性と楽しい浮気気分でしたから。そんな柾樹とマスターの電話の様子を、岸本聡(渡邉邦門)は怒りをもって聞いています。
柾樹は何故夏美に電話しないのでしょうか。夏美がとても厳しい立場に立たされています。普通だったら、仕事なんか放り投げて、盛岡に飛んで帰るべきです。やっぱし、あの藤村と言う洋行帰りの女性の魅力にとりつかれたのでしょうか。また、夏美は盛岡でも、西洋カブレというと言いすぎなんですが、その白い女性にひどい目に合わされて居ます。これは偶然ではありません。日本的なものと、西洋的なものとのせめぎあいなのです。
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